学校実習 

横浜国立大学教職大学院の学校実習

横浜国立大学教職大学院の学校実習は、「基礎実習」と「メンタリング実習」に分けられます。授業で学んだことと合わせ、各実習の到達目標の達成と教職大学院スタンダードの達成を目指します。

基礎実習
メンタリング実習
授業基礎実地演習(2単位) メンタリング実地研究(2単位)
学級・学年経営基礎実地演習(4単位) チームメンタリング実地研究(2単位)

※短期履修が認められた者は、基礎実習が免除となります。

※短期履修が認められた者は、基礎実習が免除となります。

連携協力校

実習を行う連携協力校には、連携協力校(固定式)と連携協力校(移動式)があります。
連携協力校(固定式)は、横浜国立大学教職大学院と連携を結んでいる学校です。連携協力校(移動式)は、現職教員学生の原籍校であり、学生が原籍校に戻らない場合(教育委員会への配属や学校の異動等)も含め連携開始から合計3年程度、大学教員による支援を継続して行います。
連携協力校(移動式):
神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会、川崎市教育委員会、相模原市教育委員会との協定により、各教育委員会が重視する教育課題や人事構想等に基づいて派遣される現職教員学生の原籍校を、管理職の理解と支援を前提に、原則として連携協力校(移動式)とします。
連携協力校(固定式):
神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会、川崎市教育委員会、相模原市教育委員会からの推薦により、学校及び地域の教育課題に取り組んでいる学校、特色のある取り組みを実施している学校や、横浜国立大学教育人間科学部附属鎌倉小学校、附属鎌倉中学校、附属横浜小学校、附属横浜中学校、附属特別支援学校になります。

連携協力校一覧(移動式)

  • 2020年度~2022年度
  • 2019年度~2021年度
  • 2018年度~2020年度

連携協力校一覧(固定式)

基礎実習

授業基礎実地演習

 授業基礎実地演習では、単元を通した授業実践ができるようになることを目指します。また、授業では、児童生徒の姿に応じて柔軟に実践ができ、授業後には、毎時間の児童生徒の学びを省察し、理論と実践を結び付けながら授業の改善ができるようになることを目指します。
 具体的には、実習校での授業観察などを通して授業改善に関わる課題等を明確化し、それらをもとに、単元を通した指導計画を立案します。児童生徒の実態を踏まえた学習指導案を作成し、実際に授業を行います。

学年・学級経営基礎実地演習

 授業基礎実地演習後、学級・学年経営基礎実地演習を行います。授業基礎実地演習は授業の実習でしたが、学級・学年経営基礎実地演習では、授業のみならず、学級・学年経営や学校経営に携わることで、学級・学年経営や学校経営、教科経営について学びます。担任として自律して授業や学級経営を行うことができ、学年経営や校務分掌など学校経営に関しても、学校における自身の在り方や役割(学び続ける教員、学校作りの有力なメンバー)なども考えることができるような教員として、校内で中心的存在になることを目指します。
 具体的には、授業はもちろんのこと、授業以外の学校の様々な業務の担当や、職員会議などの各種会議や研究授業への参加等、学級担任として学級実習を行います。

メンタリング実習

メンタリング実地研究

 現職教員学生は、1対1のメンタリングを効果的に行えるようになり、それによって個々の教員が抱える課題を分析し、解決の支援ができるようになることを目指します。また、メンタリングによる他者支援を通して教員の成長プロセス(経験学習)を学び、自身の成長にも活かすことができるようになることを目指します。
 学部新卒学生は、メンタリング行為の観察・分析を通して、経験学習の各プロセスでどうすべきなのか理解し、専門家として自律的に学んでいく素地を身に付けます。また、自身の課題とその解決策を把握するなど、授業や学級経営においてどのように現場をみればよいのかわかるようになることで、若手のリーダーとして後輩教員にメンタリングを行えるようになることを目指します。
 具体的には、現職教員学生は、「教職メンタリングの理論と実践」で学修したメンタリング理論を用いて、1対1の個別メンタリングを行います。学部新卒学生は、現職教員学生が実施する1対1の個別メンタリングを観察・分析、リフレクションを行います。また、実習後半には、模擬メンタリングを行います。

チームメンタリング実地研究

 現職教員学生は、学校の課題解決をチームで効果的に行えるようになり、それによって、校内の同僚性の基盤を作ることができ、学校が抱える問題を解決することができるようになることを目指します。
 学部新卒学生は、チームの活動を通して、若手教員としてどのように学校が抱える問題の解決に参画できるか考えられるようになり、また、若手教員として校内の教員と関係を築けるようになることを目指します。
 具体的には、インタビューや資料の分析をもとにした学校の課題分析から始まり、その課題を校内の他の同僚と協力しながら、どのように解決できるのか、課題解決に向けた活動を設計します。設計後は、実際に課題解決の活動を実施します。活動後には、活動の評価を行います。
 

学校課題解決研究とのかかわり

 本教職大学院の科目の一つである「学校課題解決研究Ⅰ・Ⅱ」では、全教員・全学生が一堂に会し、連携協力校における授業実践、調査研究、メンタリングへの参画等、学校課題解決に関わるそれぞれの取り組みについて、情報交換、意見交流を定期的に実施し、リフレクションを行います。
 <メンタリング実習>で明らかにした学校が抱える課題の解決に向けて、多様な方法を検討しながら取り組み、そのプロセスにおいて、個別課題の追究と集団によるプレゼンテーションと討議による検討、指導教員による指導を組み合わせ、教職大学院での集大成となる「学校課題研究報告書」の構想と作成を行います。

 

地域の教育課題解決に向けて

 本教職大学院の学校実習においては、連携協力校や地域の教育課題に対して、現職教員学生と学部新卒学生、そして当該校の中間層教員及び若手教員層からなるメンターチームや、現職教員学生と当該校の若手教員がペアで1対1による個別メンタリングに取り組みます。また、必要に応じて大学院教員が実践知及び研究知の側面から支援を行います。具体的な課題解決型の取り組みを通して、メンタリングを協力校に計画的、積極的に根付かせ、参与者それぞれの共同的学習の場とし、学校実習における教育効果の波及を目指しています。
 連携協力校と協働して取り組む課題には、各学校の課題解決、そのための研修活動などがあります。研究活動に対し、様々な形で協働・支援を行い、同時にこれらの取り組みを教職大学院の授業で取り上げ、異なる地域から派遣された現職教員学生などの間で共有するとともに、課題解決に関連する各地域の取り組み等を紹介し、大学教員とともに理論的な分析と考察を加え、その成果を提案の形などで連携協力校に還元していきたいと考えています。
 

 

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