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FD研修「教師教育研究について学ぶためのプログラム」を実施しました

 2019年1月12日午後、教育デザインセンター206室にて、教職大学院の実務家教員向けFD研修として「教師教育研究について学ぶためのプログラム」を実施した。参加者は教職大学院の実務家教員及び、教師教育に携わる神奈川県、横浜市、川崎市教育委員会の指導主事の14名である。講師は,同プログラムの開発グループである大阪教育大学の木原先生、島根大学の深見先生、大阪市立大学の島田先生及び大手前大学の古田先生である。
 研修は、講師による解説、個人思考とグループ討論によって構成され、具体的な教師教育研究の方法、研究事例の検討が行われた。まず、「これまでの教師教育者としての教育実践上の課題とそれに対する取り組み」について、自らの実践を振り返った。そして、「教育実践研究をするものは教師をどのような存在と考えるべきか」に対して、「1.よき社会人」「2.技術的熟達者」「3.探究的熟達者」「4.批判的実践家」「5.専門的な学習共同体のメンバー」という5つの教師像が示され、「5つの教師像のうち、どれに共感するか。それはなぜか。」を考えた。参加者は「4.批判的実践家」に最も共感し、学び続ける意思が教員にとって重要であることを再認識した。



大阪教育大学の木原先生の解説

 上記の教師像を育成するため「何を研究すべきか」について、五つの教育工学的アプローチが提示された。それらは「A環境設定アプローチ」「B対人関係アプローチ」「Cフィールドアプローチ」「D制度的アプローチ」「E文化的アプローチ」であり、それぞれがどういうものかを解釈した。例えば、教職大学院のカリキュラムや教育方法の開発は「D制度的アプローチ」であり、教師のサークル活動の支援は「E文化的アプローチ」である。
その後、「若手教師支援に取り組むメンターの育成を目指したプログラムの開発」の事例を読み、グループで課題点や改善点を考え、調査デザインを検討した。グループ討論の後、「今日のプログラムを通して、教師を育てる教育実践に研究的に取り組む上で重要なこと、教師教育者としてこれから取り組んでみたい」ことを発表した。



実務家教員によるグループ討論

 今回の研修を通して、教師教育に関わる理論について理解を深め、理論的研究の重要性を認識することとなり、新しいことを学び続ける意欲が高まったと考えられる。「学び続ける教員」の育成には大いに役立つと研修であった。
研修を実施していただいた講師の先生方に心より感謝したい。

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